福島県いわき市にあるいわき湯本温泉の日帰り温泉施設『さはこの湯』を訪問した。
さはこの湯は、いわき湯本温泉の中心部にある共同浴場である。大型の日帰り温泉施設というより、地元客が日常的に利用する昔ながらの公衆浴場である。300円という安さで源泉掛け流しの硫黄泉を楽しめるのが特徴で、熱めの湯や地元客で賑わう浴場の様子など、共同浴場ならではの雰囲気も味わえる。本記事では、温泉の特徴や浴場の様子、混雑状況、館内施設などを紹介する。
施設情報 #
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | いわき湯本温泉 さはこの湯 |
| 所在地 | 福島県いわき市常磐湯本町三函176-1 |
| 料金 | 300円 |
| 泉質 | 硫黄泉 |
| 浴槽 | 内湯 |
| 営業時間 | 10:00~22:00 |
| 公式サイト | https://www.kyowa-groupnet.jp/sahakonoyu/ |
浴場と温泉の特徴 #
浴場は幸福の湯と宝の湯の2種類があり、男女日替わり制である。幸福の湯は八角形の檜風呂、宝の湯は岩風呂で、宝の湯にはうたせ湯もある。どちらも露天風呂はなく、内湯のみのシンプルな造りになっている。私は宝の湯に入浴した。
温泉分析表を見ると、泉質は硫黄泉で、源泉温度は59.7℃と高い。色は無色透明で、いわゆる温泉の匂いの硫化水素臭がする。温泉の利用形態としては、源泉掛け流しである。入浴料は大人300円のため、この価格で源泉掛け流しを堪能出来るのは嬉しい。
実際に入浴すると、源泉温度が高いためか、やはり湯の熱さが印象に残った。温泉地の共同浴場では熱湯が多いが、さはこの湯も同様である。共同浴場に慣れていない方は戸惑うかもしれない。また、浴場は後述する私物の取り置きもあってか、やや手狭に感じた。
混雑具合については、地元客の利用が多いため、夕方はかなり混雑していた。特に気になったのが、洗い場に置かれた大量のシャンプーやリンスなどの私物である。地元客による取り置きが常態化しているようで、身体を洗った後、私物を置いたまま湯船へ向かう人も多く見受けられた。
そのため、洗い場が実質的に占有されているような場所もあり、初めて訪れる観光客には洗い場を使っていいのか戸惑う場面があった。
また、さはこの湯は近年、レジオネラ属菌の検出による臨時休業が発生している。2025年秋ごろに一度臨時休業となった後、営業を再開したものの、2026年6月にも再びレジオネラ属菌が検出され、臨時休業となっている。
そのため、訪問時期によっては営業していない可能性があるため、最新の営業状況を確認することをお勧めする。
館内施設 #

建物は江戸末期の湯屋建築をイメージした純和風の造りで、正面には「さはこの門」と火の見櫓を備えている。地下1階、地上4階建ての立派な建物である。
館内には浴場のほか、休憩用更衣室、温泉資料展示コーナー、マッサージ室などが設けられている。アクセスも良く、JR湯本駅から徒歩約10分である。実際に私も徒歩で訪れた。車の場合も無料駐車場が用意されている。
まとめ #
さはこの湯は、昔ながらの共同浴場らしい雰囲気と源泉掛け流しの硫黄泉を手軽に楽しめる温泉施設だった。300円という料金で硫黄の香りがする温泉に入れるのは大きな魅力である。一方で、湯は熱めで、夕方には地元客で混雑するほか、洗い場の私物の取り置きなど、観光客として利用しづらい面もある。また、近年は臨時休業が発生しているため、訪問前には営業状況を確認しておきたい。
温泉地の共同浴場らしい雰囲気を味わいたい人や、安価に本格的な硫黄泉へ入りたい人にお勧めである。反対に、広々とした浴場や露天風呂、充実した休憩スペースなど、スーパー銭湯のような快適さを求める人には向いていない。地元客に混じって熱めの湯に浸かり、いわき湯本温泉の日常を体験したい人には、訪れる価値のある共同浴場だと感じた。